第3回 邦人・日系人高齢者問題協議会議事録
日時:2005年6月20日(月)午後3〜5時 ニューヨーク日系人会にて
参加者リスト添付
1.主催者挨拶
日系人会スーザン大沼会長から、「先月の第2回目の懇談会以来、PRイベントの開催など実りある一ヶ月であった」との挨拶の後、高齢者問題協議会の目的はWhat 3 R’s :Research―NY近辺に住む邦人・日系人の実態調査(人口の高齢化動向とニーズ)、Raise Awareness―高齢者問題への関心を高める、Resources―高齢者問題の支援団体や情報源の確保や資金、基本姿勢はHow 3C’s:Compassion,
Cooperation, Community Service。その為には、日本語での3K’s:
Kenkyu-研究、Kyouiki-教育、Kyouryoku-協力が必要であると述べられた。野田美知代事務局長が、次回、日本語にまとめ協議会に提出予定。
2.前回の議事録の承認
野田美知代事務局局長より前回の議事録が提示され、参加者全員で承認された。
3.高齢者問題の現状
高齢者問題の現状について、進藤由美氏とDr.
江見から発表があった。進藤氏は、2000年に渡米し、ニューヨークで個人的に高齢者支援のボランティアを行ってきたが、その経験のなかで、実際に日本高齢者が直面してきたケースを4つの問題(アルツハイマー病、英語力不足、転倒事故、日本からの呼び寄せ高齢者)に基づいて発表した。高齢期にさしかかり、介護などの問題を抱える日本人高齢者にとって日本帰国という選択の意思はないため、ニューヨークで彼らを支援するサービスが今までになく必要とされていることを強調した。Dr.
江見は、日本人高齢者夫妻のケースを紹介し、夫婦とも体調が悪いため1ブロック離れた病院へのアクセスの問題、かかりつけ医師の人種の違いによる不十分な意思疎通、そして、経済的問題、とくにアメリカの保険システムの問題点を挙げ、政府からの公的援助や、コミュニティでの協調が重要であると述べられた。米国に住む日本人の高齢者問題には言語(英語の理解度)とステイタス(不法滞在や一時滞在)の点でどのようにサポートしていくかが今後の課題である。
4.松井久子監督のお話
高齢者問題協議会PRイベントとして6月21日に上映会を行う映画「折り梅」の松井監督から、「ニューヨークにおける高齢者問題は、ビザと言語(英語力)の問題を除けば日本でも全く同じであると実感しました。今回、上映会を開催していただく映画は、認知症とも呼ばれるアルツハイマーの問題を扱っており、この病気をめぐる家族愛や地域社会での取り組みを描いています。この映画上映会がきっかけになって、誰もが先延ばしにしたい高齢者問題を直視し、高齢者問題協議会が、ニューヨークで頼れる基地になって欲しい」と挨拶された。高齢者問題を多くの人に知ってもらうため、松井監督から、前作「ユキエ」のDVDが日系人会にプレゼントされた。
5.PR企画の経過報告
日野原重明博士の講演会―USYコンサルティング代表の吉田礼三氏から報告があった。6月18日にヒルトンホテルで開催された、出席者は招待客も含めて約750名。講演会の冒頭で、スーザン大沼会長と安藤大使の挨拶のなかで述べられた高齢者問題協議会に対して、日野原先生がとても関心を寄せられていたとの事である。プリンストン日系人会大塚隆英副会長から、19日フィラデルフィア日本語補習授業校で日野原博士の講演会が開催され180名が参加、非常に好評でしたと報告があった。
映画「折り梅」上映会企画―野田さんから安藤大使、大沼会長 吉井久美子プロデューサーの努力で、ジャパンソサエティーの使用が無料になり$40から$25に出来た事と数社の企業がチケットをまとめて買い、早い時期に278席を完売でき、一般の人にまわらず、ウエイティングが出たとの報告があった。次回の協議会で会計報告を行う予定。
加山雄三のコンサート企画―総領事館奥山爾朗総務部長から2005年10月6日にカーネギーホール(2800席)で開催予定である。現在、サウンドウイング・プロダクションが企画運営を行うこと。高齢者問題協議会のPRとFund Raising(募金活動)として「加山雄三45周年ニューヨークコンサート」に協力を惜しまないと安藤大使は申していると述べられた。加山氏は高齢者問題協議会支援に積極的で、9月に開催される日系人会の大敬老会に出席されるとのことである。
6.今後の活動と分担
@
調査委員会―高齢者人口及びニーズのアンケート準備委員会
A
NYで老後を考えている方への案内雑誌作成
B
現状の日系人会、JASSIの活動の充実
C
高齢者施設のリサーチと見学
D
生活困窮高齢者の救済
E
活動資金調達(Fund
Raising)
高齢者問題協議会の上記の6つのプロジェクト委員の役割分担に議題が移ると、近藤三奈たんぽぽ編集長から、案内誌はブックレットなのか、ニュースレターなのかとの質問があり、ブックレットを作成することで参加者全員の賛同を得た。
奥山総務部長より、「生活困窮高齢者の救済」ついての質問があり、Dr.
江見から進藤さんの事例にもあった一人の今後の経済的問題点を話された。日系人会が10年前からニューヨークで支援する高齢者施設としてイザベラを選んでいる理由は、150年もの歴史があり実績があること、地元の医師を入れ地域に密着していること、ニューヨークでは料金がかなり安いが設備やケアーは十分であること、財政的に安定していること、緊急時の際は入居者本人の希望する医療機関へ連れて行ってくれることなどである。また、イザベラの理事の一人が日系人会理事であり、会員が多く入居しているので日系人会はイザベラのファンドレイズに協力している。イザベラの情報については、大塚氏からも、プリンストン日系人会が行った高齢者施設調査に使用されたチェックリストの報告がなされた。大塚氏からこのチェックリストを他の施設訪問でも使用してはどうかとの提案があった。全員の賛同を得た。
さらに、奥山総務部長より、6つのプロジェクト委員の役割分担趣旨についてこの会で話合ってはどうかとの提案がり、野田事務局長より、高齢者調査を実施しつつ同時に他のプロジェクトの詳細を決定していくことが最良であること、前回の会議でプロジェクトの参加希望を申し出たメンバーの中からリーダーを選定しては趣旨を検討してはどうかという提案がなされた。次回のミーティングでの議題とする事で賛同を得た。
また、NY総領事館のホームページはヒット数が高いので、日系人会ニュースの協議会レポートを載せてはとの提案がり、日系人会はこの提案に賛成した。
近藤氏からプロジェクト開始にあたり、コミュニケーションの行き違いを防ぐためや、大塚氏からのプリンストン日系人会は毎回出席できない等の理由で、会議以外でのコミュニケーション・ツールとしてML(メーリングリスト)を用いることが提案された。まだ、MLのシステムについて把握していないメンバーもいるため、MLは、プロジェクト委員の中でのみとする事で、参加者全員の賛同を得た。また、吉田氏からは、高齢者問題協議会の組織や資金について確認したいとの提案があり、あらためて、高齢者問題協議会の会長はスーザン大沼日系人会会長であること、資金は協議会としてファンドレイズを行うが、口座は日系人会のSegregated Fundとして管理する事を確認した。
次の高齢者問題協議会は、8月11日(木)午後3〜5時に開催される。